【陰陽論の秘伝⑦】陰と陽は一体である

陰と陽をイメージすると、善悪や表裏など
2つに分けて考えがちですが陰=陽であり
「陰と陽は一体」です。

陰陽の流れ、動きを紹介していきますね。

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東洋の思想家たち

宇宙の仕組みを知恵によって洞察した
東洋の思想家たちは、見事な千里眼の持ち主です。

人間の直観力や奥深い思索により
長い時間をかけて到達した「陰陽思想」
人類の一大発見でもあります。

さらに五行説と融合しながら
「陰陽五行説」として完成しました。

自然界の相対(表裏、上下、明暗など)する
二元を一元的にとらえ、宇宙のダイナミックな
動きを法則化したのです。

陰陽は知恵をもって
洞察しなければ、理解できません。

知識の積み重ねによって
理解しようとしても無理があります。

今は単純にエネルギーの流れを
次の意味で理解しておきましょう。

陰陽の流れ

陰=遠心性
陽=求心性

遠心➡中心から離れようとすること

求心➡中心に近づこうとすること

陰陽から見た未来社会はこれから長き
800年に渡って陰(東洋)の時代に入っていきます。

陰陽の概念に慣れるまでは、
頭が混乱してくるかもしれません。

この陰陽論で世界を眺めると、
世界は多極化して行くに違いありません。

アメリカの一極支配はまもなく
終わりを迎えることでしょう。

時間は掛かっても人類社会は共生、
協調の時代に入ることが予測できます。

陰陽は一体

論理思考や分析を司る「左脳」より、
感性や直感を司る「右脳」を使ってください。

東洋思想は、宇宙の全ては連続体で
繋がっているという考えが基になっています。

西洋では、プラスかマイナスか、
という二元論で物事を思考します。

それにかわり東洋は一元論なのです。

「陰」と「陽」という二つの要素が
あるのではなく、陰=陽と考えます。

「陰極まって陽となる」

この言葉のように「陰」の果ては
「陽」につながっているのです。

陰=陽という表現も
ちょっとニュアンスが違います。

「陰陽一体」という表現の方が
分かりやすいかもしれませんね。

「表裏一体」「物心一如」「色即是空」
「失敗は成功のもと」などみんな東洋的な表現です。

だから、表=裏、成功=失敗、というふうに
二元論で表現するとちょっと違和感があります。

議論ではなく「問答」

禅問答に、
小枝が風によって揺らいでいる風景を
見てある弟子が師匠に尋ねました。

「師匠!あれは小枝が動いているのですか、
 それとも風が動いているのですか」と…

師匠は弟子に諭した。

「小枝でもない、風でもない」

「動いているのは、おまえの心じゃ」と…。

小枝に意識を向けると小枝が動き、
風に意識を向けると風が動いている。

それを選択しているのは
「心」であると諭したのです。

ものごとは、

「表」に意識を向けると「表」が
見え「裏」に意識を向けると「裏」が
見えると言えるでしょう。

失敗だと思う人には失敗であり、
成功だと思える人には成功である
といえるでしょう。

このように「主観」を大切に
するのが東洋の考え方なのです。

だからどちらに答えても正しいのです。

全てのものは相対的で、しかも一体で
あるという一見矛盾したような
理解しがたい考え方と発想なのです。

だから、東洋は西洋のような
議論でなく「問答」なのです。

それでは。

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