未来を読み解く東洋の知恵、
第四章は「未来の読み方 その2」です。
前回の東洋のものさし、陰陽論と数霊の続きです。
東洋の知恵4つのモノサシ③鋳型論
東洋思想では、部分は全体である。
そして全体は部分と同じだと考えます。
この世には、型というものが
存在するという考え方です。
近代では、数学の幾何学でフラクタルという
自然をつくる型の原理が発見されています。
例えば東洋医学では、
人体の足のツボを刺激することで、
全身のどこの箇所でも治療することができます。
人相を見るだけで、
その人の人生がわかります。
クローン技術はたった一つの
細胞から全体を作る技術です。
部分を見て全体を推測するのでなく、
部分そのものが全体であるという考え方です。
建築家が建物を作るときに
設計図をつくりますね。

この設計図が「型」です。
人間の一生の鋳型は、
その人が描いている「自己イメージ」です。
易經は森羅万象の現象を
64卦の型に展開しました。
仏教の「曼陀羅」も
宇宙の型です。
古代日本の文献である「竹内文書」には、
「日本は世界の型である」と記されています。
北海道は北アメリカ大陸、
本州はユーラシア大陸、
四国はオーストラリア、
九州はアフリカの型として
重ね合わせたのです。

ここまで来ると、
奇想天外のように思われますね。
部分の型には、
全体の情報が含まれています。
仙人が山にこもった状態のままで
世の中の全てを読み取れるように、
身近な現象の中にも
宇宙全体の情報が隠されています。
日本は古来よりフラクタルを
鋳型、雛型などと呼んで慣れ親しんできました。
物事には必ず鋳型というものがあります。
科学者である寺田虎彦氏はコップの
中の湯気の動きを観察して
地球上の気象の変化を
推論したと言われています。
このコップの湯気の動きが
地球気象の鋳型というものです。
また現在の「金融工学」の分野も、
ビーカーの中の水の分子の動きを
参考にして経済システムを
作り上げたと聞いています。
この鋳型的な考え方は
日本に昔から存在していました。
大本教の出口王仁三郎は
日本列島が世界の鋳型であると唱えました。
日本で起こることは
世界で起こるといわれています。
日本の失われた20年はこれからの
アメリカの姿なのかもしれませんね。
東洋の知恵4つのモノサシ④唯識論
仏教の教え「唯識論」は難解なので
咀嚼してポイントを書いておきます。
人間の意識は何階層にもなっていて
宇宙にまでつながっています。
人間の意識が万物を
創造しているという考え方です。

物理学の量子論では、
人間の意識が宇宙を生み出している
と言う考え方に達しています。
人間が無意識に感じていることが
未来に起こるという観点から、
未来を読んでいきます。
IT(情報技術)の進展によって
人間の集合的無意識を検索エンジンなどで
あるていど解析出来るようになりました。
人々が今感じていることが
未来に起こると言う訳です。
今の時代、人々は大改革を起こせる
リーダーを無意識に期待しています。
ひとつ間違えば独裁者が現れる
可能性を秘めた社会になりつつあります。
つまり「唯識論」は、
『人々の多くが無意識に思っている
ことが現象として現れる』と考えて下さい。
このようにして
東洋の4つのモノサシを使って、
直感で読み取り未来を読んで行きます。
あなたも練習をすれば読み取る事ができます。
ただし、モノサシはあくまで道具です。
西洋思想は、マニュアル文化です。
そのため、
道具の使い方はマニュアル化されています。
しかし、
東洋思想は「道具を使う知恵」が
必要となる文化です。

この4つのモノサシを利用して、
知恵を絞り、より深く確実に未来を
読む練習をしてみてください。
では、第四回「未来の読み方 その2」は、
この辺りにさせていただきます。
あなたと共により豊かな人生が
創造できるよう心よりお祈り申し上げます。